アリストテレス3つの知識

アリストテレスは、問題解決に必要とされる知識を3種類に分類しました。

第1は「テクネー(技術知)」。これは実用的な技芸、つまり何かをつくり出すための道具や手法に関する知識のことです。

第2は「エピステーメー(学問知)」。これは自然界の法則など、揺るぎない客観的事実に関する科学的知識のことを指します。

現時点でまだ十分に理解できていないとしても、「それ以外の可能性はありえない」と見なされる知識です。

第3は「フロネシス(実践知)」。これは、倫理的判断と言ってもよいでしょう。さまざまな価値観がぶつかり合う状況で意思決定を下すためには、多様な視点と知恵を持たなくてはなりません。

正解が1つでなかったり、いくつも選択肢があったり、ほかの可能性もあったりする場合に、この種の知識が物を言います。

これら3つの知識について、研修部門として実施する人材開発施策、あるいは部下育成に当たっている上司の指導という観点から捉えてみると、どのようなことが考えられるでしょうか。

これら3つの知識を習得してもらうために、従業員に対する人材開発・育成施策はバランス良く行われているでしょうか。

大昔の人間が言ったことを現代に当てはめるのは無茶だと言わず、少し立ち止まって検討してみる価値はあると思います。

2025年07月27日