長年にわたって研修をしてきましたが、実にさまざまなクラスサイズ、つまり1クラスの人数での研修を経験しました。
GEのプレゼンテーション研修は1クラス6人が上限でしたし、リーダーシップ研修は日本開催の場合は40-50人規模でした。
参加者個々人に目が行き届くという観点では、人数は少ないに越したことはありません。しかし人数が少ないと、クラスのダイナミズムが不足してしまいます。
ではダイナミズムを生み出すために、人数が多ければ多いほど良いかといえば、そうではないことはおわかりだと思います。大人数ですと、参加者同士の交流が限られたものになるのは必然ですし、講師の目が参加者全員に行き届きません。
GEにいたとき、1クラス80人余りという研修の参加者になったことがありましたが、3週間連続の研修であっても、すべての参加者と交流するということはできませんでした。
では、どのくらいのクラスサイズ、チームサイズが研修を指導する講師として、そして参加者として、研修の効果性という観点からベストなのでしょうか?
それは私の経験上、24人から30人、できれば24人「か」30人ということになります。
研修では単に一方的な講義を行うのではなく、いろいろな人数規模で演習を行います。それはチーム単位であったり、ペアであったりします。時には3人のトリオで行うこともあります。
すなわち、1チームの編成を6人にすれば、チーム内でペアでもトリオでも演習ができるようになります。クラスの人数を6の倍数にすれば、演習をする際にとてもスムーズに行う事ができます。
1チームを7人や8人で編成しますと、どうしても「フリーライダー」が発生してしまうことになりがちです。もし「自分一人くらい手を抜いても大丈夫だろう」とチーム内の複数のメンバーが考えたら、やはり研修の成果は良いものにはなりません。
逆に4人という少人数でチーム編成をしたがる企業がありますが、意見の多様性が担保されず、アクションラーニングなどの演習の成果がダイナミックなものになりにくいという傾向が見て取れます。
また、研修をしながらリーダーシップ等のアセスメントをする場合でも、1チーム6人というサイズ感は適切でしょう。
チーム編成をローテーションして、異なるメンバー構成のチームにおいても適切なリーダーシップやフォロワーシップを発揮できているか見極めるためにも、4~5チームが必要になります。
ということで、1クラスは24人か30人で、1チーム6人編成で4または5チームがベストであるということになります。