実はアクションラーニングには、第4の狙いがあります。それは参加者の選別です。
アクションラーニングのプロセスを観察していると、アセスメント研修以上に参加者を評価することができます。どの程度の精度で評価するかにもよりますが、上位20%と下位20%にランクされる人たちは、容易に特定することができます。
ただし、この狙いを達成するためには、当然ながら熟練した評価者が必要になります。また、チームダイナミクスを観察するためにも、チームの人数や、チームメンバーの組み合わせについても工夫が必要です。
もしアクションラーニングの狙いとして、この参加者の選別を設定するのでしたら、例えば上位20%にランクインした人たちを、その後どのように活用するか事前にプランを設計しておくことが鍵となります。
人事異動や評価処遇制度とリンクさせて、研修を単なる研修として閉じずに、ダイナミックに運用できる制度や仕組みが整っているかどうかもポイントになります。研修による人材開発が、個々人のキャリア開発とシームレスに連動する仕組みを持つ企業は、優秀な人材をどんどん生み出しています。